【第142回】幸福を呼ぶマニフェスト

この文章は参院選に間にあうように執筆されていたのだが、筆者の仕事が多忙を極め推敲が遅れてしまったために、参院選の前までには間に合わなかったが、日本の社会不安は逃げない(変わらない)ので、時期遅れではあるが掲載することにした次第である。

昨日、木村剛が逮捕された。筆者は渋沢栄一が創った日本の銀行制度をアメリカかぶれの小賢しい頭でぶち壊したこの男を一生忘れないであろう(実は彼とその刎頚の友の逮捕は3年前から予言しておりました)。
日本の経済は小泉政権時代の竹中平蔵と木村剛のコンビによって散々に破壊されてしまった。以来、失われた20年と言われ、日本の景気はさっぱり好転していない。
彼らがぶち壊して再編した銀行の業績もさっぱりで、シャッター通りはつくるわ、医療制度はぶち壊すわ、格差社会を作るわで、日本の国を悪くすることしかやっていないこのコンビのせいで日本の明るい未来図はない(景気はもうすぐ戻りますが)。

7月の選挙での各政党のマニフェストを見ても快心の一打となるような政策は見当たらない。
日本を再生させるにはどうしたらよいのか?

各政党の政策立案者が無能なので、筆者が独断と偏見で日本再生のためのマニフェストを発表してみたい。
モデルは、かのアドルフヒトラー率いるナチスドイツである(要するに、ナチスと同じことをやればいいんです(本コラム第59、60回「ヒトラー最後の12日間余話-2つの国の戦後処理(前編・後編)」参照 )。

1.景気浮揚政策
日本の景気は竹中平蔵と木村剛の偉業?により、20年もの間サッパリで景気は落ち込んだままである。内需は拡大せず、消費も伸びない。
なぜ現在の日本人はかくも消費しなくなったのか?なぜ内需が拡大しないのか?
それは将来が心配だからである。日本には、“in the future”がないからである。
人々は今を憂えて消費しないのではない。年金が破綻することを心配して貯金を使わないのである。年金問題が一向に解決せず、問題が先送りになっているので、現在使えるお金を持っていて、40代、50代は消費できずに立往生しているのである。
皆、老後の不安を抱えながら貯金をくずさずにつつましやかに暮らしているのである。これではどうやっても内需は伸びない。消費を伸ばして景気を浮揚させるために老後の不安を解消しなければならない。
そのために、60歳を過ぎた高齢者の衣食住をすべて国家が負担する“拡張老人福祉制度”を創設する。
60歳を超えた日本人は国家の庇護の下で、すべての老人がその生存と医療保障と食料、住居、娯楽を保証されるのである。これが筆者が提案する高齢者政策である。
その代わりに、現在の現金支給の年金制度を選択制にして段階的に廃止する。
“拡張老人福祉制度”とは、新しい老人福祉制度の創設で、まず第一番目の政策は、現在の年金の支給の代わりに、全国に無料で誰でも入所でき、かつ、医療施 設、娯楽施設を完備した保養所(ホテル並みのサービスと設備が必要)を建設する。60歳以上であればいつでもどこの保養所にも入居可能で、医療費、食費、 住居費はすべて国が負担する。保養所は夫婦用と単身用に分かれ、70㎡~100㎡の広さを保障する。この施設は在宅のままでも利用できる(3度のご飯だけ を食べに行ってもいいのです)。
また、遺産相続で物納されたマンションや一軒家の不動産を活用し、それらを無料で開放する。その物件に居住する老人には、訪問介護、医療ケア、食糧支給をすべて無償で一生涯行う。要するに、一度日本人として生まれたならば、一生食に困らない老後を保障するのである。
 
この制度を作れば、人々は老後のために貯金などしないし、消費は爆発的に伸び、経済は一度に活性化されるであろう。
これを実現するためには財源を確保しなければならない。
この制度を行うために、消費税を30%に上げ、その使い途を法律でしばって100%高齢者の“拡張老人福祉制度”にだけ使えるように厳密に制度設計を行う。
それと並行して所得税を廃止する。
消費税を30%にあげると、税収は約64兆円、これに年金を廃止した年金給付金か基礎年金分の16.33兆円、国民年金分1.73兆円、厚生年金分が 24.22兆円加算されるので、全部で毎年106.3兆円の原資ができる。現在の国家予算の2.5倍の金額が老人福祉のために使えるのである。所得税廃止 分を差し引いても90兆円の予算が確保できるのである。会社から天引きされる税金(所得税)を支払わず、老後の生活が安泰になるのに、消費税30%は高く ないと思うのは筆者だけであろうか?

2.人口増加政策
老後の不安と雇用の不安定、就職氷河期、晩婚化、等々の若者の漠然とした不安を背景に婚姻が減少し、出生率も減少している。現在の出生率は1.37で、こ のままで推移すれば50年後には日本の人口は1億を割り、8410万人となって江戸時代の国勢に逆戻りしてしまうことになる。
なぜ人々は結婚しないのか?子供を作らないのか?
それは“in the future”がないからである。前項の”拡張老人福祉制度”で少し不安はなくなると思うが、子供を育てるコストは相変わらずヤング両親には負担が大き い。 この少子化を打開する政策が、“教育の無償化”である。日本国民として生まれたからには、学校という学校、教育という教育、大学/大学院まで授業料 はすべて無料にするというものである。現在では高校まで無料であるが、それを更に推し進めて、大学も大学院も授業料を免除するのである。これには保育園、 幼稚園も含まれる。子育てのコストの重要な位置を占める教育費はすべて国が保障するというものである。

3.医療費の無償化
日本国民の国籍を有していれば医療費はすべて無料にする。入院も無料で、無職でも無料である。それによって医療費の負担を完全に一生ゼロに導く。

この2つの政策によって人口は増加すると筆者はにらんでいる。若い親の子育てに対する負担を教育費と医療費の面でサポートするのである。
この財源として筆者が考えているのが、水ビジネスである。
日本は鉄鉱石や石油を大型船で外国から輸入しているが、帰りはカラのままである。その大型船やタンカーに強化ポリフィルムのタンクを装備して飲料水や生活用水を諸外国に輸出するビジネスを国をあげて行うのである。
幸い、日本は税金をムダ使いして、不要なダムや港をたくさん作っているので、(本コラム「第24回「資源大国ニッポン現わる!」参照」)、日本は潜在的な水の輸出大国なのである。
この貿易を国で運営して、これを原資とするのである。ついでに、農水省や文科省は解体して、水資源輸出省を創設するとよいと思う。特に農水省は日本の国の ためにムダな税金ばかり使って役に立たない官庁なので、この際廃止するとよい。農業もそれによって振興することは間違いない。農業を知らない農水省はもう 既に役所としての機能を失っている。リソースがもったいないので、今度は税金を蕩尽するのではなく、税収をあげる方にまわってもらうとよい。

人口が80億になろうとする地球においてもっとも貴重な資源は、石油やレアメタルではない。生命を維持し、食料を増産するための“水”が重要なのである。 これを日本の国家主導で世界中に輸出すればよい。人材はダメダメ官庁の農水省や文部省にたくさん余っているので新たに予算を確保する必要はない。

平成10年度の国民医療費の総額は、29兆8251億円で、国民一人あたり、235.8千円である。教育費をどう試算するかは難しいが、文科省の一年間の 予算=国民の教育費とすると、5兆7,562億円(平成22年度)なので、両方あわせると35兆5813億円が財源として必要になる。
仮に飲料水を輸出したとすれば、1000リットルあたり15円で輸出すれば(これは安すぎますかね?)、35兆5813億円を稼ぐのには、2億3720立方メートルの水が必要になる。
これは実は、四国の早明浦ダムの2億8900立方メートルの8割の量である(要するに台風一回分の水ということです)。日本にはこのクラスのダムが何千何百と存在する。水資源には困らない。
これで日本の行く末は安泰である。

さて、誰かこれらの革命的政策を実行してくれる党はないもんですかね。