【第3回】製造業の競争力の源泉をサポートできるシステムを実現

近年、日本の製造業は品質・コスト・納期に加えて多品種少量生産・激しい需要変動・頻繁な仕様変更に対応できる「柔軟性の高さという能力」が求められつつあります。
新しい需要を喚起する魅力的な製品とサービスを開発する「豊かな創造性という能力」もさらにその重要性を増してきています。

これらの能力はコスト面での優位性(特に労務費における)を有するアジアの生産拠点に対して、競争優位を確立するためには必要不可欠と言えるでしょう。

また、一旦確立した競争優位も、変化の激しい市場に追随できなければ瞬く間に過去の栄光になってしまいます。製造業が長期にわたって利益を出し続けるためには、環境の変化に対応して企業戦略や業務もすばやく柔軟に「自発的に変化し続ける能力」も必要となるでしょう。

日本が自信を失っていた1990年代、「グローバルスタンダードのビジネスモデルに従え」という掛け声とともに、グローバルスタンダードのベストプラクティスを実装した欧米製ERPに代表されるシステムをこぞって導入する製造業が増えました。しかし、製造業の生産管理システムにERPを導入することによって、その巨額のIT投資に見合う収益をあげたことを断言できる企業がどれだけあったのでしょうか?
グローバルスタンダードを適用したことによって、在庫が増え、現場が混乱した企業は多くはないでしょうか?

ベストプラクティスは優良企業の平均的な業務とシステムが定義されているものです。ある程度定型化した業務や、製造業にとって競争力の源泉となる中核業務以外はベストプラクティスに従って業務を見直し、システム化し、データを一元管理し、効率化を図ることは有益なことでしょう。しかし、今日のほとんどの日本の製造業においては、競争力の源泉となる中核業務(技術情報管理業務や広義生産管理業務)に関しては、ベストプラクティスをしのぐ高度な業務やデータの管理レベルやシステムのパフォーマンスが必要とされていることは疑いのないことだと思います(ベストプラクティスとのFit&Gapを行ってそれを実感した製造業も多いのでは?)。

それでは、なぜグローバルスタンダードやベストプラクティスといわれるERP等のシステムが日本の製造業の中核業務をまわせるだけの機能を備えていないのでしょうか?
その理由は、技術情報管理業務や生産管理業務においては、冒頭で述べた日本の製造業にとって重要性を増しつつある3つの能力をサポートできることがシステムの要件となっていることとも関係しています。

1.生産管理・製造業務に関する、「柔軟性の高さという能力」
2.技術情報管理に関する、「豊かな創造性という能力」
3.戦略や業務に関する、「自発的に変化し続ける能力」

これらは、各企業毎に様々な手法により独自性を出し差別化を行おうとするポイントであるとともに、企業理念や明文化して表現することが難しい企業文化とも強い関係があるため、企業毎の独自性や差異が非常に大きく、標準化・一般化が困難であるからです(そのため、ある企業では最適な手法であっても、他の企業では逆に悪い手法に属することも多々あります)。

ECObjectsはパッケージでありながら非常に柔軟にカスタマイズやアドオンが可能という特徴があります。製造業のお客様に必要な業務にあわせてシステムを構築することが可能となっているのです。パッケージの規定する業務にお客様の業務をあわせるというアプローチではなく、お客様との多くの議論の中から導かれたあるべき業務にシステムをあわせるというアプローチを取ることができます。したがって、お客様の競争力の源泉となっている独自の業務を支援するシステムが構築可能となるのです。

例えば、お客様からの仕様変更に対する柔軟性をできるだけ高める(徐々に仕様が確定していく引合いや受注を管理したり、仕様確定期限をギリギリまで引っ張れる、等)ことにより競争力を得ている受注設計生産の製造業では、独自のノウハウをECObjects上で表現できるよう設計し、その複雑な業務をサポートできる仕組みを構築し、さらに強みを強化することができます。

また、研究開発業務がコアコンピタンスとなっている企業で、社内ナレッジの有効活用やプロジェクトの状況の可視化に独自の強みがある場合は、そのノウハウを取り込んだシステムをECObjects上で実装することが可能です。

さらに、企業の戦略や業務を変化させるべき時がきた場合も、ECObjectsはその柔軟性の高さという特長とともにコンパクトなパッケージであるがゆえ、迅速に新しい戦略や業務に追随することができます。

クラステクノロジーは販売・SIパートナー様と共に、競争力の源泉をサポートできるシステムをECObjectsで実現し、これからも製造業のお客様に貢献することができるよう全力を尽くします。