【第1回】「リッチクライアント」とは何か?

IT業界の巷では「リッチクライアント」なる言葉が流行しつつあります。

日本人はリッチと聞くと必ず「金持ち」を連想します。ということは、リッチクライアントを直訳すると「金持ち端末」「金のかかる端末」ということになります。メモリをつまないと満足に動かない端末環境になってきて、大枚はたいてメモリやハードディスクをつまないと端末が動かないので、こうした金のかかった端末をリッチクライアントと言うのかといえば全くちがいます。

リッチクライアントのリッチは「リッチな操作性」のリッチです。その反対語はプアー・クライアント(プアーな操作性)というかと思えば実はそうではありません。リッチクライアントの反対語は旧シンクライアントです。なぜこのような言葉が登場したのかというと、 この一年のインターネット通信環境の激変が背景にあります。

今年は日経の経済用語事典からWANとLANという概念が消える年になりました。一般の方々は気づいていないようですが、ADSL等々の急激な普及に伴って、WANがLANより速くなり、この両者のインフラの違いを論ずる必要がなくなったのです。このことによって会社のLANより速いWANが家庭に普及したのです。

これがなぜリッチクライアントと関係あるかというと、いままではWANがLANより圧倒的に遅いので、Web対応のアプリケーションといえば必ずJSP+ServletのようなHTML言語ベースのインターフェースでできていました。これらはWAN環境における通信回線の遅さをカバ-するために採用されたアーキテクチャです。

ところがここ一年のインターネット通信環境の改善によって回線の遅さを気にする必要がなくなったことにより、JavaのアプレットやWeb Startで起動するJavaアプリケーションを駆使したWindowsのような操作性が良くレスポンスの早いインターフェースが使えるようになったのです。

それがリッチクライアントです。

野村総研の調査によれば、現在利用されているクライアントの中でリッチクライアントの割合は約13%で、2年後には現在の2倍に拡大し、その導入メリットは「配布の手間がかからない」「利用者の生産性向上」であり、 「パフォーマンス性能」や「ユーザ・インターフェース開発」の点でHTMLクライアントよりも優位に立つリッチクライアントが主流になると予測しています。

HTMLクライアントに比べて優位と考えられている点は「ユーザ・インターフェース開発」、「利用者の利便性」、「パフォーマンス性能」などです。これは現在のHTMLクライアントの課題を浮き彫りにしたものといえます。

つまり、もうプアーな操作性の画面を我慢して使う必要がなくなったということです。

この事実を背景として考えると、現在JSPサーブレットベース、HTMLベースで作成されているアプリケーションパッケージはこの5年以内にすべてアプレットやJavaアプリケーションベースのパッケージに淘汰されることを意味します。

つまり、これからインターネットWeb対応で導入されるパッケージは必ずリッチクライアントアプリケーションでなければならないということなのです。 現在、市販中のほとんど大部分のパッケージが2、3年で陳腐化するということを意味するのです。
これはユーザーのシステム投資における非常に重要な視点です。

因みに、ECObjectsは初めからJava2でアプレット100%のリッチクライアントでしたが、 最近Web Startで起動するJavaアプリケーション化も完了しました(ご覧になりたい方は弊社の営業にご連絡ください)。
ECObjects は、これからのインターネットWeb環境での主流であるリッチクライアントの総合パッケージでもあります。